臓器運ぶヘリが不時着し横転 7人重軽傷、移植は断念

 1日午前8時10分ごろ、福島県郡山市三穂田町下守屋で、同県警のヘリコプターが田んぼに不時着し、横転した。ヘリには警察官や医師ら27~59歳の男性計7人が乗っており、4人が胸や腕の骨が折れる重傷、3人が軽傷を負った。全員、病院に搬送されたが命に別条はないという。巻き込まれた人もいなかった。

 県警によると、ヘリは移植用の心臓を運ぶため、同日午前8時に会津若松市の病院を離陸し、福島空港に向かっていた。操縦士(38)は「風にあおられて機体が不安定になった。民家のないところを選んで不時着した」と話しているという。当時、郡山市には強風注意報が発令されていた。

 現場はJR郡山駅の南西約15キロにあり、民家が点在している。目撃した女性(58)は「爆音を立てながらヘリが近づいて来た。民家に落ちそうでこわかった」と話した。

 県警によると、移植用の心臓はパトカーで運び、福島空港に約1時間10分遅れで到着。その後チャーター機に積み替え、東大付属病院(東京)に運ばれた。日本臓器移植ネットワークによると、摘出から時間がかかり安全を保証できないことから、医師が移植を断念したという。

【動画】田んぼに横倒しになった福島県警のヘリコプター=熊倉隆広撮影


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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