自民党や立憲民主党、共産党、公明党など各政党には「青年局」という組織があり、「おおむね45歳以下」の議員らが精力的に活動を展開しています。
実際にどのようなことを行っているのか? いま大注目の若手政治家、立憲民主党の中谷一馬(なかたに・かずま)青年局長と自民党の小林史明(こばやし・ふみあき)青年局長に聞きました。
一緒に『わかもの身勝手ビジョン』を描こう
立憲民主党は設立2年、現在の議員数は854人で、青年局にはそのうちの約30%にあたる223人が所属しています。その青年局の立ち上げを呼びかけ、初代局長を務める中谷一馬・衆議院議員に、青年局の取り組みや若者の政治参加に対する思いを聞きました。
選挙ドットコム編集部(以下、選コム)「立憲民主党青年局ではどのような活動を?」
中谷一馬議員(以下、中谷氏)「若い世代に政治や政治家の実情を知ってもらって、その魅力や興味を感じてもらうきっかけを提供できる政党を目指したいという思いでさまざまな活動を行っています」
選コム「ウェブサイトを拝見しましたが、お菓子を食べながら議員と若者でおしゃべりするイベントなどをされているのですね」
中谷氏「『オイシイ!?おしゃべり会議』というイベントで、これまでに3回開催しました。毎回100人以上の方が参加してくださり、とても盛り上がるんですよ。
ほかにも、高校生を中心に10代の若者が国会議員からレクチャーを受けて政策を作成するワークショップ『わかもの政策会議』も開催して、『わかもの身勝手ビジョン』という政策集を作成しました。これは昨年の参院選の党公約にも反映されました。
また、直近では『逆転!?おしゃべり教室』といって、若者が先生になって、自分が興味のあるテーマについて政治家に授業を行うイベントも行いました。元総理の菅直人衆院議員も生徒役で参加されたんですよ」
選コム「それはおもしろいですね。若者の意見を大切にしようとしているのがよくわかります。もともと小さいころからご家庭の事情で苦労されてきたと伺いました。だからこそ、若者のために何かしたいという思いが強い?」
中谷氏「非行に走ったりする子にも、社会的な原因があります。在日三世の子で、おじいちゃん、おばあちゃんの世代から差別されてきたとか、家庭で食べるご飯がなく万引きをしていた子とか私の周りにもそういう子達がいました。子どもは自分の力で乗り越えられない社会の壁がある。そういう問題を政治の力で解決したいと思ったのが、政治家になろうと思ったきっかけでした」
選コム「今の若い世代のために、これだけはやり遂げたいということはありますか?」
中谷氏「今日本では、出生率は下がり続け、非正規社員は増え続けるなど、国民各々にふりかかる『痛み』がゆるやかに進んでいます。その中にいる人は、政治に向かう余裕もない。変えたいけれど、変える余裕がない。ハイパー悪循環ですよね。一つ一つ解決していかなくてはと思います」
選コム「よく『野党は反対ばかりで対案を出さない』と批判する人もいますが、そうした弱い立場の少数派の人たちの状況を改善するには野党ががんばらないといけませんね」
中谷氏「実は立憲民主党からは、第195回国会から第198回国会までの約一年半の間に100本以上法案を出しているんですよ。その中で与党が審議に応じてくれたのは3.4%程度。7本のみで、95%以上の法案を審議して頂けません。これも記事を書いたので読んでほしいです。題して『野党は賛成ばかりして対案を出し続けている』が客観的な事実(笑)」
選コム「なんと分かりやすい(笑)」
中谷氏「マイノリティの声をどう拾っていくか。今の政府にはそういう包容力は感じません。政治は常に弱い側に立たなくてはいけないと思っています。今のこの構造を変えるには、地道に訴えていくしかない。自分たち一人一人の行動が未来を決める。自分の理想に近づけることが自分の人生の使命なんです」
選コム「当たり前のことを当たり前に『大事だ』と言ってくれる人の存在は貴重ですね。今後のご活躍を期待しています」
各党の青年局はそれぞれに精力的に活動していますが、各党の青年局長が連絡を取り合い、超党派で一緒に活動を行っていこうという動きもあるそうです。選挙ドットコムでは今後も、それぞれの青年局の活動と、政党を超えた連携での新しい活動に注目していきたいと思います!
Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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