白見はる菜
京都府南丹市は29日、新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場で28日に接種を担当した医師が、誤って自らを刺した針で40代男性に接種したと発表した。医師と男性は血液検査を受け、健康被害は確認されなかった。
保健医療課によると、医師は右手に持った注射器の針で、男性の肩を支えていた自分の左手の指を傷つけたとみられる。医師は指に違和感を覚えたが、そのまま接種。その後で指の出血に気づいて補助役の看護師に伝えたものの、接種は止めず、さらに約10人に打ったという。
経過観察のブースで待っていた男性が、別の職員に「医師が出血していたが大丈夫なのか」と相談して、問題が発覚。市は医師をいったん担当から外した。
市はこの医師の血液検査や聞き取りを実施。指の応急処置をした上で、再び接種に当たらせた。
同会場での接種は厚生労働省の手引きを元に進められていたが、市の担当者は「接種ブースで事故があった場合の具体策は定めていなかった」と説明。西村良平市長は会見で謝罪し、「注射器の二度使いはあってはならず、もし間違いがあったらただちに接種をやめると、職員で意思統一した」と話した。(白見はる菜)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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