原田悠自
自動運転システムによる事故では刑事責任は誰が負うのか。松田総合法律事務所(東京都千代田区)は今月から、問題点を解説する無料オンラインセミナーを開く。
昨年4月に改正道路交通法が施行され、高速道路などの一定の条件下なら、運転者はハンドルから手を離してシステムにすべての操作を任せられる。ただ、道路状況や天候が変わってシステムから運転の引き継ぎを求められたら、すぐに手動運転に切り替える必要がある。国内ではホンダが今年3月、100台限定でリース販売を始めた。
セミナーで講師を務める岩月泰頼弁護士と森田岳人弁護士によると、レベル3の自動運転中でも安全運転の義務は「人」に課されるが、自動から手動に運転を引き継ぐ最中に事故が起きた場合などには、開発したメーカー側も刑事責任を問われる可能性があるという。岩月弁護士は「過去の裁判例も参考にしながら現行法を整理し、刑事責任の考え方を共有したい」と話す。
セミナーは8月5日、9月8日、同29日、10月13日の4回。いずれも午後1時半から1時間の予定で、オンライン会議システム「Zoom」を使う。申し込みは事務所のホームページ(https://jmatsuda-law.com/self-driving-seminar/)から。(原田悠自)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル