自殺者、リーマン後以来の前年比増 小中高生は過去最多

 2020年は自殺者数が11年ぶりに増え、2万919人(速報値)だったと22日、厚生労働省が発表した。女性が6976人で前年より885人(14・5%)増加。若い世代の増加も目立ち、小中高生は1~11月だけで440人(前年同期比18・3%増)と、過去最多だった1986年の年間合計を上回った。厚労省は新型コロナウイルスによる生活の変化などが背景にある可能性があるとみている。

 警察庁の統計をもとにした厚労省の発表によると、男性は1万3943人(前年比135人減)。女性と合わせて前年より750人(3・7%)増えた。人口10万人あたりの自殺者数は16・6人。例年、3月発表の「確定値」ではさらに増える傾向にある。

 2003年の3万4427人をピークに減少傾向が続いてきたが、前年を上回るのはリーマン・ショック直後の09年以来。7月以降は毎月前年同月を上回った。厚労省の担当者は、コロナ禍による経済的な影響や生活環境の変化、学校の休校、外出自粛などが影響した可能性があるとして「厳しい状況だ。女性は幅広い年代、職業、原因・動機で増加しており、悩みに応じて支援していきたい」と話す。

 1~11月の自殺者1万9225人について厚労省が分析したところ、年代別では40代が3225人で最多。50代、60代をのぞく全ての世代で自殺者数は増加したが、増加幅は19歳以下(707人、前年同期比13・8%増)と20代(2287人、同16・8%増)の若い世代が目立つ。

 小中高校生の自殺者のうち307人が高校生で、初めて300人を上回った。女子児童・生徒の自殺者は前年同期より48・8%増えた。また、女性の被雇用者は同29・5%増で、販売やサービス業のほか、医療従事者も増加した。(石川春菜)

全都道府県別の人数や増加率などのデータは、記事の後半にあります。

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都道府県別の増加、都市部で多く 富山は16.7%増

 2020年の自殺者数は、全国で前年を計750人上回り、11年ぶりに増加に転じた。都道府県別に見ると、神奈川、東京、大阪といった都市部では前年より100人以上増え、増加率は富山が最も高かった。

 前年比で最も増えたのは神奈川…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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