自民党が夏の参院選公約の重点項目の目玉として、国内企業の99%以上を占める中小企業向けの支援策を盛り込むことが31日、わかった。税負担の免除や生産性を高めるためのIT導入の支援などを進め、地方経済の活性化や経済政策「アベノミクス」に取り組む姿勢を打ち出す。
公約は「外交・安全保障」「経済再生」「地方創生」「憲法改正」-など5~7の柱で構成する方向で調整している。それぞれの柱で、党として特に重視する重点項目を列挙する。
このうち中小支援策では、固定資産税の実質免除や事業承継時の相続税の免除など「思い切った制度で応援する」と訴える。経営者の高齢化が進む中、若い後継者が廃業せずに事業を継ぎやすい環境を整備する狙いだ。金融機関が新旧経営者の双方に個人保証を求めることを原則認めない方針も明記する。
人手不足に対応するため、設備投資やIT導入など中小の生産性向上を支援するプロジェクトも進める。大企業と下請け間など、サプライチェーン(供給網)内で適切な利益配分が行われるようにし、下請けいじめを根絶する取り組みも強化する。
参院選は地方を中心に32の改選1人区が勝敗のカギを握るだけに、自民党として地方経済を支える中小向け政策をアピールする。
安倍晋三首相は31日、商工団体などの会合で「日本経済の屋台骨を担う中小・小規模事業者が元気にならなければ、真の日本の経済再生はない」と述べた。
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