「地元協力金」名目で和歌山市発注事業の落札業者から現金を詐取したとして、詐欺容疑で市芦原地区連合自治会長の金井克諭暉(よしゆき)(本名・金正則)容疑者(63)が逮捕された事件に絡み、尾花正啓市長は22日の定例会見で再発防止策を発表した。事件では市職員が落札業者からの相談を放置していたため、今後は外部からの相談窓口を一本化して対応する。また芦原地区では、金井容疑者が会長の協議会で長年、市職員が交渉中に恫喝(どうかつ)されていたなどとして、今後は協議会側との交渉には一切応じないとした。
市は、事件で金井容疑者から「地元協力金」名目で現金を要求されたとする市発注事業の落札業者から、複数の部署の市職員が相談を受けていたにもかかわらず、具体的な対応を取らずに放置していたことを問題視。今後は外部からの相談の対応は、市の職員相談窓口に一本化し、県警OBの専門監と市人事課の担当者を中心にあたるとした。
また市によると、芦原地区では、生活環境問題などを地元と市が解決する交渉の場として昭和54年、「芦原地区特別対策協議会」が設立された。事務局は市施設の芦原文化会館に置かれた。
協議会の交渉では長年、金井容疑者が市職員に対し「ヘルメットをかぶらないと危ないぞ」と威嚇するような発言をしたり、深夜まで交渉が続いたりすることも頻繁にあったという。
こうしたケースは、市が金井容疑者と面識のある市職員を対象に聞き取り調査をした結果、判明した。
そのため市は今回、対策協議会に対し、文化会館の事務局を廃止するほか、今後は一切、協議会側と交渉しない方針を決めた。
尾花市長は「長年続いてきた(対策協議会と市の)悪しき慣例などについては断ち切る」と述べた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース
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