本欄「ぶらりふらり」で別の記者が、立川市内を4回にわたって紹介したのは3年半前の2019年。そのとき、「開発中」と書いたJR立川駅北口の新街区「グリーンスプリングス」はその後完成し、今は歩ける。現地とその周辺を訪ねた。
開業は3年前、緊急事態宣言が出た3日後
駅から多摩モノレール高架下の遊歩道を10分弱。飲食店や美術館、多目的ホールなど集客施設が多いこの街区の開業は20年4月だった。開業日は、新型コロナウイルスの感染拡大で緊急事態宣言が出た「わずか3日後。外出自粛など人々が苦しんでいる時に華々しく『オープン』とは言えず、『開放』と表現した」と、管理・運営を担う立飛ストラテジーラボの広報担当、市毛優作さん(32)は振り返る。
南北約400メートル、東西約100メートルと縦に長いこの敷地には戦前、軍用機を製造する立川飛行機の格納庫があったという。それが終戦後の接収で米軍立川基地となり、1977年に国に返還された。その後、草地状態だったところを2015年に、ストラテジーラボの親会社で、立川飛行機の後継の立飛ホールディングスが取得した。
2月初め、グリーンスプリングスのガイドツアーに同行した。9棟の建物が取り囲む中央の広場は、1階駐車場の上に設けた人工地盤にある。多種多様な草花にサクラやモミジなどの木々、メダカやフナが泳ぐビオトープ(池)と緑が豊かだ。周囲より約6メートル高台にあるせいか空も近くて広く感じる。
レストランやカフェが入る建…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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