自称医師が立てこもり 福岡県警が閃光弾使って突入、身柄を確保

伊藤未来 太田悠斗

 福岡県糸島市波多江駅北4丁目の医院で27日夜、男が立てこもった事件で、県警は28日未明、閃光(せんこう)弾1発を使うなどして医院に突入し、男の身柄を確保した。けが人はいなかった。

警部補への公務執行妨害容疑で逮捕、「疲れていて覚えていない」と話す

 県警糸島署は28日、自称医師前田隆一郎容疑者(50)を公務執行妨害容疑で逮捕し、発表した。容疑について、前田容疑者は「私がやったことかもしれません。疲れていて覚えていない」と話しているという。

 署によると、前田容疑者は27日午後9時25分ごろ、1階が医院、2階が学習塾の建物の駐車場で、塾にいた子どもを迎えに来た保護者に刃物を突きつけ、その後、医院に立てこもったとみられる。署は周辺の立ち入りを規制し、署員らが前田容疑者を説得していた。

 逮捕容疑は、27日午後9時35分ごろ、医院の窓から同署地域課の男性警部補(54)に刃渡り約11センチの刃物を突きつけ、職務を妨害したというもの。

 県警は28日午前1時ごろ医院に突入した。前田容疑者は「(塾の子どもの保護者に対し)料理用ナイフを持って外に出たことはよくないことだと思っている」とも話しているという。

目撃の男性、閃光弾に「ズドンと大きな音、衝撃伝わってきた」

 現場は、JR波多江駅の近くの住宅街。医院と道を挟んで立つ居酒屋にいた男性(49)は「塾の子どもを心配していたが、(立てこもり発生直後に)警察官が誘導して10人ぐらい外に出てきた」と振り返った。その後の警察官と容疑者とのやりとりも見ており、「建物入り口で警察官が『先生話せますか』と語りかけていたが、激しい怒号が聞こえた」と話した。

 閃光弾を使った突入の後、同じ居酒屋にいた男性(21)は「ズドンと大きな音がし、店の方まで衝撃が伝わってきた」と話した。(伊藤未来、太田悠斗)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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