自粛の空気まとう皇室、英王室とは対照的 デーブさんがみる歴史の影

 眞子さまと小室圭さんの結婚をめぐっては、テレビや週刊誌などが大量に報道し、ネットでも議論が沸騰した。なぜここまで過熱したのか。海外の王室事情にも詳しい、放送プロデューサーのデーブ・スペクターさんは「万国共通の風刺の構造」というキーワードで説明する。そのうえで、日本の皇室の「自粛の空気」についても語った。

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 日本社会はこれまで、皇室や皇族について、遠慮無く論じる「ネタ」として扱うことをどこか避けていたけれど、今回はまさに「お祭り騒ぎ」。週刊誌もネットユーザーも言いたい放題でしたよね。

 小室さんと母の佳代さんには「金銭トラブル」という話題があり、お二人に向かった批判は「暴走婚」などと眞子さまに向かい、さらに「この結婚をなぜ許すのか」と秋篠宮さまら皇室側にも向かいました。

 眞子さまが複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されたと発表されてからはテレビはトーンダウンしたようにみえますが、それまでは週刊誌もテレビのワイドショーもこのネタを消費することに力を入れているようにみえました。

 なんでこんなに盛り上がったのか。権威があるはずの人にスキャンダルが出てくるというギャップは風刺のネタとして盛り上がる。小室さんは一般人だけど、将来の天皇の義兄になる人。そんな人が実は……というのは万国共通の風刺の構造に合致している。

 タイみたいに、王室をちゃかすと不敬罪になっちゃう国もありますが、王室がある国では類似のことをやっています。

 たとえば、イギリスのメーガン妃に関する報道。イギリス国民には王室を好きな人が多いが、王室を風刺の対象にしたり、チャールズ皇太子の恋愛を国民が面白おかしく話題にしたりしてきました。王室を尊重しながらも、ゴシップを楽しませてもらい、バランスが取れている。

 眞子さまと小室圭さんが今月26日、結婚します。結婚をめぐる動きの中で見えてきたものとは何か。デーブ・スペクターさんは日本の皇室は「自粛の空気をまとっている」と指摘し、その背景となる事情についても語ってくれました。

「ご静養」の呼び方からみえる日本の皇室の事情

 民主制との法的整合性の問題…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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