瀬戸口和秀
大阪府吹田市の工事現場で見つかった不発弾を陸上自衛隊が処理するのにともない、市は24日朝、現場の半径約300メートル(警戒区域)に暮らす住民約2千人の避難誘導を始めた。
陸上自衛隊の不発弾処理隊は正午から、起爆装置にあたる信管を取り除く作業に着手した。これにあわせ、JR西日本は区域内を走るJR京都線の大阪―高槻間とおおさか東線の新大阪―放出(はなてん)間ですべての電車の運転を取りやめた。
米原―姫路間(琵琶湖線、京都線、神戸線)の新快速も運休し、特急のサンダーバードやこうのとり、スーパーはくと、はるかも一部区間で運転を取りやめた。
運休はおおむね3時間を見込み、約4万8千人に影響する見通し。ただ、作業の状況によっては再開が遅れる可能性がある。
陸上自衛隊による信管除去の作業が終わり次第、不発弾処理対策本部長を務める吹田市の後藤圭二市長が安全宣言を出し、避難や交通規制が解除される見通しだ。
見つかった不発弾は、太平洋戦争中に投下されたとみられる米国製の1トン爆弾(長さ180センチ、直径60センチ)。4月27日に吹田市南吹田3丁目のマンションの新築現場で工事関係者が掘削中に見つけた。陸自が信管に保護キャップを付けるなどの安全措置を講じ、市が対策本部を設置して、処理の方法や時期を協議してきた。(瀬戸口和秀)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル