舞台挨拶、築50年超の名画座、子ども上映会 魅力満載の街の映画館

 映画館で旅をしよう。スマートフォンの電源を切り、真っ暗な空間で大きな画面だけを見つめる。日々のくらしを離れ、映画の世界に入り込む。配信サービスで誰もがいつでも家にいながら映画を楽しめるようになっても、やはり映画館に行って没頭することはやめられない。群馬県内でも、そんな旅を提供し続ける小さな映画館3館がある。

 今月10日、この3館をはしごしてみた。

 朝、向かったのは「シネマテークたかさき」(同県高崎市あら町)だ。元銀行だという建物に入ると、壁一面に直接書かれたたくさんのサインが広がっていた。訪れた監督や俳優が残していくのだという。

 2004年に高崎映画祭メンバーを中心として市民の出資で立ち上がり、NPO法人「たかさきコミュニティシネマ」が運営する。「県内ロケなど県にゆかりのある作品のほか、若手監督の作品を積極的に選んでいます」と話すのは支配人の小林栄子さん(45)。

 この日見たのは、「勝手にしやがれ」などの映画を作ったゴダールを描いた作品「ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)」(2022年、フランス)。いかに難解でいとおしい人物だったかを関係者たちが語る姿に、高齢男性や夫婦を中心に20人ほどが見入っていた。

 シネマテークはフランス語で…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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