今や熊本だけでなく、日本を代表するキャラクターの「くまモン」は今年デビュー10周年。愛らしく元気だけど、実は彼なりに「自モン自答」してきたんだ。そしていま――。無口なくまモンが一生懸命語ってくれたよ。(編集委員・東野真和)
デビュー直後は東日本大震災
――新型コロナウイルスの影響でイベントがすべて中止だね。日々、どうしているの?
くまモン「ダンスだモン。今できることをがんばってるモン!」
「早くみんなとむぎゅ~っとできるようになりたかモン!」
たくさん話さないくまモンに熊本県職員の四方田亨二(よもだきょうじ)さんが付き添って説明してくれました。
四方田さん「くまモンの魅力は、そのシンプルさと、訓練による俊敏な動きと愛らしいしぐさです。ゆるキャラにしては頭が小さめで運動神経がよく、やんちゃな男の子のような予想不可能な行動もみなさんをひきつけます」
「でも3月に開催予定だった誕生祭が延期されるなど、人と触れあっていません。新曲「かモン!くまモン!」のキレッキレッなダンスを見せる日を心待ちに、毎日練習を欠かしません。TVやユーチューブ、SNSなどでご覧ください」
――デビューから10年間、つらいできごともいろいろ起きたね。
くまモン「最初からそうだったモン。でも、いつもみなさんがボクを応援してくまさるから、がんばれるモン!」
四方田さん「くまモンは、九州新幹線が全線開通する前年の2010年に、熊本を通過駅にしないためのPRの一環で誕生しました。しかし、開通前日の11年3月11日に東日本大震災が起き、大きなイベントがなくなり、募金活動の手伝いや被災地訪問などの活動が主になりました。そしてデビュー10周年の今年は新型コロナウイルス禍に。消費が低迷する県内の花き農家のために『お花を贈ろう、お花を飾ろう』といったPRや、感染防止のためにくまモンが手洗いするイラストなどを公表しました」
知事のひと言で出向いた街は…
――そもそも最初は、どこで人気が出たの?
くまモン「大阪だモン。つらく…
980円で月300本まで2種類の会員記事を読めるシンプルコースのお申し込みはこちら
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル