ナスの腰掛けに、どんな御利益があるの? 境内に不思議な縁起物が鎮座する神社。絵心ある神職が作るお守りとは……。
拡大する社務所の窓口に並ぶ木製の鷽鳥。神社職員らが手作りしている=神戸市須磨区、西岡臣撮影
社務所の窓口に所狭しと並んだカラフルな木彫りの鷽鳥(うそどり)たち。その数約50体。災いを「うそ」に替え、幸福を招く御利益があるとされ、綱敷(つなしき)天満宮(神戸市須磨区)では職員が手作りしている。同じものは一つもなく、参拝者は気に入ったものを指さして買い求める。個性豊かな姿が人気を集めている。
拡大する三重の塔の足元に設置された鷽鳥の像=2020年11月4日、神戸市須磨区、西岡臣撮影
学問の神様・菅原道真をまつる同天満宮は979年の創建。太宰府に左遷された道真が須磨に立ち寄った際、地元漁師が漁で使う綱で円座を作ってもてなした故事にちなむ。鷽は天満宮ゆかりの鳥で、ハチに襲われた道真を助けたと伝えられ、多くの天満宮では、新春に参拝者が前年の鷽鳥を奉納して新しいものに買い替える「鷽替え神事」を行う。同天満宮でも年が明けると新しい鷽鳥を買い求める人は多い。
きっかけは約2年前、地元の建築デザイナーが製作した鷽鳥約100体を正月の参拝者に配ったところ、写真がSNSに投稿されて話題となり、問い合わせの電話が殺到。たまたま絵心のある職員が集まっていたことから自分たちで作ることにした。
拡大する神社職員らが手作りしている木製の鷽鳥を境内に並べた。「人生の波に乗る」ことを願い、地面には波の模様が刻まれている=2020年11月4日、神戸市須磨区、西岡臣撮影
記事後半では、地元で人気のグルメスポット紹介や会員限定のプレゼントもあります。
木を切り出し、目の部分を彫り…
2種類の会員記事が月300本まで読めるお得なシンプルコースはこちら
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル