史上初の10代名人となった芝野虎丸名人(19)が、2度の七冠独占を果たした井山裕太王座(30)に挑む囲碁の第67期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)の第1局が25日、大阪市北区のウェスティンホテル大阪で始まった。2人がタイトル戦で対局するのは初めて。今後の日本囲碁界の行方を占うシリーズとして注目される。
芝野名人は、今期の名人戦七番勝負を4勝1敗で制し、8日に新名人になったばかり。名人として臨む初のタイトル戦となる。
一方の井山王座は現在七大タイトルのうち、棋聖、本因坊、王座、天元の四つを持つ。2012年7月以来、四冠以上を保持し、2度の七冠独占も達成した。
2人の公式戦での対局は、今年2月にあった名人戦リーグの1度だけ。このときは芝野名人が勝った。今回、芝野名人がシリーズを制すと井山王座は7年ぶりに三冠に後退し、「井山一強時代」が続いてきた日本囲碁界の勢力図が変わる可能性もある。
対局前日の24日、大阪市内で取材に応じた芝野名人は「いつも通りに戦うだけ。難しい戦いになると思うが、自分がどれだけやれるか楽しみ」。井山王座は「相手は今注目の棋士で、これからも戦い続けていくことになる。ベストを尽くして、精いっぱいぶつかっていきたい」と話した。
持ち時間は各3時間。夜には終局する見込み。(渡義人)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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