金子智彦
「ほぼ」じゃなくて「だいたい」です――。魚肉練り製品の開発・製造販売を行う「カネテツデリカフーズ」(神戸市)は8月1日、スケトウダラのすり身を加工してイカの切り身を再現した「だいたいイカ」を発売すると発表した。同日から公式通販サイトで予約を受け付け、29日以降に順次発送する。
「ほぼカニ」や「ほぼホタテ」といった、魚の練り物によって、本物のような味や食感、見た目を再現するフェイクかまぼこ「ほぼシリーズ」の新商品との位置づけだ。
今年3月、テレビ番組「芸能人格付けチェック」(テレビ朝日系)で、どのイカフライが高価かを当てるコーナーに富山県産のコウイカ、中国産の冷凍イカとならんで3択の一つとして出題された。そこで、出演者数人の舌をだませたことで、商品化が決定した。
格子模様の切れ込みが入った短冊形のだいたいイカ300グラム入りで580円(税込み、送料別)。
イカは、近年の海水温の変化によって日本近海の産卵場所が縮小したり、中国など他国の漁船が乱獲したりするなどの影響で記録的な不漁が目立つ。スーパーなどの店頭価格も上がっている。
同社の担当者は「海洋資源の保護に貢献できればいいと考え、『だいたい』の開発に取り組みました」と話している。(金子智彦)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル