名古屋の笑いの殿堂「大須演芸場」。新型コロナで再びピンチ…
名古屋の「大須演芸場」は、あの明石家さんまさんやビートたけしさんもかつて舞台に立った名古屋のお笑いの殿堂だが、新型コロナウイルスの影響で2020年3月から寄席を中止し、閉館状態になっている。 【画像】芸人たちもYouTube用にビデオ収録 存続が危ぶまれるなか再起を目指す演芸場と、舞台を失った地元芸人たちの今を取材した。 名古屋市中区の「大須演芸場」。名古屋を中心に活躍する落語家などが出演していた。 55年の歴史のなかで、若かりし頃の明石家さんまさんも、当時の芸名「笑福亭さんま」として舞台にあがった名古屋のお笑いの殿堂だ。 東海地方唯一の常設の寄席だが、新型コロナウイルスの影響で、3月から公演を休止にしていて、静まり返っている。 落語家の独演会などに演芸場を提供する「貸し席」も3月に1度開催できただけで、延期や中止が続いていて、売上もゼロ。 大須演芸場は、多くの集客が見込める東京や大阪の有名な芸人を呼ぶことが難しく、2014年には、一時閉鎖に追い込まれるなど、もともと綱渡りの経営が続いていた。 家賃や人件費など最低でも月に100万円以上かかる固定費がのしかかる。 大須演芸場の矢崎支配人:
生で見ることが醍醐味の劇場なので、人を集める作業ができないのが非常に苦しい
売り上げ“ゼロ”、仕事“キャンセル”…苦境の芸人たち
一方、活躍の舞台を失った芸人たちも苦境に立たされていた。客がいない席の前で落語や講談を披露する名古屋の芸人たち。 雑居ビルのイベントスペースで毎月開いている寄席も中止になり、YouTube用にビデオ収録していた。 ーーお仕事はどんな状況ですか? 登龍亭幸福さん:
ゼロです。豊田でラジオやっているから、それだけ。ラジオも電話出演ですから 旭堂鱗林さん:
電話がかかってくれば、キャンセル。3,4,5月と、犬の散歩ばっかりしていた ーー講談師としての収入は?
ないです インターネット配信でなんとか芸を披露する場を作っているが、芸人ならではの悩みもある。 登龍亭獅篭さん:
笑いのキャッチボールがないとね…やりづらいですね。この期間に何をやるか宿題を与えられた感じはしますね。芸人はゲームで言うとソフトなんですよ、大須演芸場はハードで、あそこのハードでやるための内容を考えているので 客の反応を見て新たな笑いを生み出す。それができず、やりづらさを感じている。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース