「英会話を学びたい」「英会話が出来れば」と言う人は少なくありません。なかには「中学高校で6年間も英語を勉強したのに、英会話も出来ない」とぼやく人も。でも、そもそも英会話とは何なのでしょう。放送中のNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」と連動した英語講座「ラジオで!カムカムエヴリバディ」で講師を務めている大杉正明・清泉女子大学名誉教授(74)に聞いてみました。
1947年生まれ。清泉女子大学名誉教授。専門は英語学。NHKのラジオ「英会話」「ものしり英語塾」「英語ものしり倶楽部」、教育テレビ「いまから出直し英語塾」などで講師。元英エクセター大学客員教授。著書に「イギリス英語はおもしろい」「大杉正明のCross-Cultural Seminar」など多数。
NHKで1982年からラジオやテレビの英語講座の講師をしています。来年で40年ですか。途中あいた時期もありますが、現役では最長かもしれません。
英会話とは、文字通りに言えば「英語で会話すること」です。ですが、日本ではそれを超えた様々な意味あいや思いが込められてきたと感じています。戦後の日本人が抱いたアメリカやアメリカ文化への強い憧れがあり、それが英会話に凝縮されているのではないかと考えています。
「英会話」に対する特別な思いはネイティブスピーカー(母語話者)に対する憧れや思い入れでもあり、一部の人たちにとっては信仰に近いようなものだったと思います。「ネイティブスピーカー信仰」と言ってもいいでしょう。
後半では、「ネイティブスピーカー信仰」の原因と誤解、英会話で本当に大事なことについて語っています。
ネイティブスピーカーによる…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル