8万人の中学3年生が受験を予定する英語スピーキングテストが27日、東京都内である。「話す力」をみるほか、都立高校入試の合否判定にも用いられる。教育委員会が民間企業と組んだ全国初のテストは、今後の指導に影響を及ぼすのか。指摘される課題は。
「She belongs to the tea ceremony club(彼女は茶道部に所属しています)」。手元のタブレット端末へ英語で話す生徒たち。10月末の日曜、都内でスピーキングテストの「模試」があった。
教育委員会が民間企業と組んで、これだけの規模で英語の「話す力」をみるテストを実施するのは初めてのことです。その狙いやテスト対策の様子、そもそも今の英語授業はどうなってるのか?などなど、取材しました。また指摘されている課題も取り上げました。関連リンクでは、これまでに配信してきた記事も紹介しています。
中小約40の学習塾でつくる東京私塾協同組合が催した。端末に録音された音声を評価する仕組み、四つの大問からなる構成、出題内容、解答時間も、都教委が昨年実施し問題が公開されたプレテストを参考にした。
模試は、①英文音読②図を見て質問に答えたり、商品について店員に尋ねたりする③セリフなしの4コマ漫画を読んで説明④英語の質問に対して考えと理由を英語で説明――という内容。所要15分。今回の模試は、プレテストを参考に都内のIT企業が作ったという。
模試に参加した西東京市の小山朝輝(あさひ)さんは「『水をかけられた』と言いたかったけど、『かけられた』という表現が出てこなかった。テストが終わって『splashed』だと思い出した」と悔しがった。筆記の模試は「8割以上は正答できる」という小山さんはスピーキングテスト対策は特にしてこなかった。学校の授業では、たまに生徒同士で英語で話す程度という。模試では単語や表現が思い浮かばず苦戦した。「思っていたより難しく、対策が必要だと感じた。20点は大きいと思う」と話す。
別の中学校の3年の女子生徒は「『車が通り過ぎる』という表現が思い浮かばなかった。テストの雰囲気がつかめて良い練習になった」と話した。できなかった部分を復習はするが、対策にはさほど時間はかけないつもり。「20点しかなく、差はつきにくいと思う。内申点に影響する2学期の期末テストや筆記試験の対策に時間を割きたい」と話した。
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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