茨城県は29日、大子町小生瀬の観光果樹園「豊田りんご園」で試食用のリンゴを食べた客12人が体調不良を訴え、腸管出血性大腸菌(O157)による集団食中毒が起きたと発表した。このうち6歳の男児と70歳代の女性の2人が重症とみられ、集中治療室(ICU)に入院している。残る10人は軽症だという。
県によると、試食用のリンゴは園で収穫されたもので、5日正午から午後3時ごろにかけて園内で提供された。あらかじめ従業員がカットして紙コップに入れた状態だったといい、リンゴ狩りなどに来ていた客47人が食べ、3歳~80歳代の12人に腹痛や下痢、発熱などの症状が出た。
医療機関からの届け出を受けて13日に集団食中毒の疑いが判明。収穫したリンゴを専用カッターで切って紙コップに入れるまでの作業中に菌が入り込んだ可能性があるといい、県は詳しい感染経路を調べている。
園内での感染拡大は確認されていないが、園は16日からリンゴの試食を中止しているという。(原田悠自)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル