第78期将棋名人戦・B級1組順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の11回戦6局が23日、東京、大阪の両将棋会館であり、菅井竜也(たつや)七段(27)が斎藤慎太郎七段(26)に勝ち、リーグ成績を10勝1敗とし、1局を残して来期A級順位戦への昇級を決めた。初のA級入りを果たした菅井七段は、規定により23日付で八段昇段も決めた。
今期B級1組には13棋士が参加。総当たりで各12局指し、成績上位2人が最上位のA級に昇級する。名人挑戦権を10人で争うA級に在籍するのは、一流棋士の証しとされる。
菅井七段は仮に次の12回戦で敗れても10勝2敗となる(13回戦は菅井七段は空け番)一方、他の12人は11回戦終了の段階で3敗以上を喫したため、13人中1位での昇級が決まった。
菅井新八段は岡山市出身で現在も同市在住。2010年4月に四段プロデビュー。日本将棋連盟関西本部(大阪市)に所属する若手実力者。現在A級の稲葉陽(あきら)八段(31)や船江恒平六段(32)ら人気棋士が輩出する井上慶太九段(56)門下。タイトル獲得は王位1期。17年の第58期王位戦七番勝負で得意の振り飛車戦法を駆使して羽生(はぶ)善治(よしはる)・当時王位(49)を4勝1敗で破り、初タイトルを獲得。将棋界に八つあるタイトルを平成生まれの棋士が奪取したのは初めてで、注目を浴びた。
終局後、菅井新八段は「昇級昇段というのは本当にうれしいことだと思っています。なかなかA級は厳しい(クラス)と思うんですけど、一局一局頑張っていきたいと思います」と話した。(佐藤圭司)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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