前経済産業相の菅原一秀衆院議員(59)=自民、東京9区=の事務所が選挙区内で香典や枕花を渡していた問題で、地元の祭りなどでも3年間で現金計数十万円を渡した疑いがあることが、関係者への取材で分かった。菅原氏は香典問題で不起訴になったが検察審査会が「起訴相当」と議決。これを受けて再捜査している東京地検特捜部は、現金提供も含めて菅原氏から改めて事情を聴き、公職選挙法違反(選挙区内での寄付)罪での立件の可否を検討している。
菅原氏は23日、現金提供疑惑が一部で報道されたことを受け、衆院厚生労働委員会の理事を辞任。その後、「再捜査がされている中、回答は差し控える」とのコメントを出した。
関係者によると、菅原氏は、祭りなどの際に町内会や商店会に会費などの名目で現金5千~1万円程度を提供した疑いがある。総額は2018年以降の3年間で数十万円に上るとみられる。
地検は昨年6月、菅原氏が17~19年に選挙区内で秘書に香典を代理持参させるなどして、計約30万円を寄付したと認定。「公選法を軽視する姿勢が顕著とまでは言いがたい」と判断して起訴猶予とした。これに対し、東京第四検察審査会が今年3月、起訴相当との議決を公表していた。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル