菅総理「撤回せず」学術会議“任命拒否”めぐり論戦(テレビ朝日系(ANN))

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28日から代表質問が始まり、菅総理は就任後、初めて国会で論戦の場に立ちました。野党側は日本学術会議の任命問題などについて追及しました。 立憲民主党・枝野代表は、コロナ禍で困窮しつつも、自力で頑張る大学生からの「政治に私たちは見えていますか」という問いかけを取り上げ、質問を始めました。
立憲民主党・枝野代表:「新型コロナウイルスによる雇用や経済への影響は、ますます深刻化している。今ほど政治の力が必要とされる時はない。ことさら“自助”を口にする総理に声を上げようにも上げられない。こうした実態が見えているのか。『政治に私たちは見えていますか』という声に、どう答えるのか」
菅総理:「今回の演説では、デジタル化、グリーン社会の実現、地方の活性化、すべての方々が安心できる社会保障、日米同盟を基軸とした積極外交の展開など、政策の大きな方向性を示した。その根本を貫く考え方が『自助、共助、公助、そして絆』。まずは、自分でやってみる。そして家族や地域で助け合う。そのうえで政府のセーフティーネットでお守りする」 温室効果ガスを2050年に実質ゼロにすると打ち出したことについても質問しました。
立憲民主党・枝野代表:「2050年の脱炭素社会において、発電における原子力の依存度をどのように見込んでいるのか」
菅総理:「2050年、カーボンニュートラルは簡単なことではなく、温室効果ガスの8割以上を占めるエネルギー分野の取り組みが特に重要であり、再エネのみならず、原子力を含めて、あらゆる選択肢を追及していく」 最も議場がわいたのは、学術会議に関する質問の時でした。日本学術会議法は、会員を推薦する基準を『優れた研究または業績がある科学者』とだけ定めています。しかし、菅総理は、会員の出身大学が偏っていることや、民間や若手が少ないことを挙げ、多様性の確保を訴えました。また、菅総理はこれまで、6人を除外する前の推薦名簿を「見ていない」と説明しています。
立憲民主党・泉政調会長:「拒否理由は何なのか。出身大学のバランス化。6人の個別の事情なのか」
菅総理:「個々人の任命の理由については、人事に関することで答えは差し控えるが、例えば(学術会議に)民間出身者、若手が少なく、出身や大学にも偏りがみられることも踏まえ、多様性が大事だということを念頭に、私が任命権者として判断したもの。今回の任命について変更することは考えていない」 ジャーナリストの後藤謙次氏は、28日の国会論戦をこう振り返ります。
後藤謙次氏:「残念ながら、菅総理は自らの個別政策には触れたが、大きな理念、国家像には触れなかった。ポストコロナ、『我々は、こう目指すんだ』という議論を戦わせようとした枝野さん、個別具体論で国民に訴えた菅総理との間にずっと交わることがない、一方通行の印象。日本学術会議の問題について、菅総理は一貫して、任命権は自分にあるということ。新たなことは菅総理が『学術会議の委員がある大学に偏っている』『地方出身者が少ない』という偏在の問題を取り上げたが、なぜ外された6人が全員、社会科学分野なのかも説明が必要だ」 任命拒否の理由が、政府から説明されないなか、政府・自民党は28日も学術会議のあり方の見直しに向けた動きを進めています。井上科学技術担当大臣が河野行革担当大臣や、自民党の検証会議の座長で、元文科大臣の塩谷議員と相次いで会談。組織全体のあり方や、予算や事務局規模の妥当性について、年内の結論を目指す方針です。こうしたなか、2014年の会員人事の際にも、官邸の関与があったことが明らかになりました。学術会議の大西隆元会長元会長によりますと、会議側が推薦候補105人を決定した後、官邸側から選考の過程について説明を求められ、117人の名簿を示したということです。井上科学技術担当大臣は29日、学術会議を視察する予定です。

Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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