菅義偉首相は12月4日、臨時国会の事実上の閉幕を受けて記者会見をした。9月の就任以来2ヶ月半にわたり会見を開いてこなかった菅首相。感染拡大が広がるなかでその発言が注目されていたが、対応についてはこれまでの対策を振り返るにとどまり、新たな対策を打ち出すことはなかった。【BuzzFeed Japan / 千葉雄登】
最大の責務は…
新型コロナウイルスは感染拡大を続け、医療提供体制が逼迫している地域もある。こうした現状をどのように受け止めているのか。冒頭、菅首相は以下のように語った。 「現在、新型コロナウイルスの新規感染者数や重症者数が過去最多となり、極めて警戒すべき状況が続いています。重症者向けの病床が逼迫しはじめており、強い危機感を持って対応しています」 「国民の命と暮らしを守る。これが政府としての最大の責務です」 その上で会見で強調されたのは、菅内閣として進めてきたこれまでの「実績」だった。 空きベッドの収入補償、保健所への支援・軽症者用ホテル・重症者用の病床確保、ワクチンの無料接種……。これらを進めてきたと菅首相は言う。
菅首相が「お願い」したのは…
新型コロナ専門家分科会の尾身茂会長は11月27日の衆議院厚生労働委員会で、「個人の努力に頼るステージは過ぎた」と語った。しかし、12月4日の会見で菅首相が改めて呼びかけたのは、一人ひとりの感染対策の徹底だった。 飲食の場面において感染リスクが高まるためとして、菅首相は「お店の時間短縮は極めて重要」とコメント。各地の時間短縮要請に応じた全ての店舗へ国としても支援する姿勢を示した。 一方で「GoTo イート」や「GoTo トラベル」については現在までに取られた対策を紹介するにとどめ、新たな対策の方針が打ち出されることはなく、こう「お願い」した。 「これから、年末年始を迎えます。高齢者はもちろんのこと、若者をはじめ、国民の皆様におかれては科学的にも効果が立証されているマスクの着用、手洗い、三密の回避といった基本的な感染対策を徹底をしていただくよう改めてお願いを申し上げます」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース