聞き手・坂田達郎
蔵王(ざおう)連峰の冬を代表する「樹氷」の景観を形作る針葉樹オオシラビソ(別名アオモリトドマツ)の立ち枯れが広がっている。
そんな中、山形県では今年、官民連携の「樹氷復活県民会議」が発足した。観光面で地元経済を支える樹氷が失われることへの危機感は強まる。
だが、蔵王で調査を続ける山形大学農学部のラリー・ロペス教授(58)は「ポジティブにとらえては」と提言する。
その真意を尋ねた。
――今年も現地に入ったそうですね。
6月1、2日に調査しました。倒れているオオシラビソを中心にキクイムシが数多く発生し、昨年より森林の状況は悪くなっています。かつてキクイムシが確認され、山頂付近で2016年までの数年間に枯死木が一気に広がりました。山頂より標高の低い場所でも今後2、3年の間に状態が急激に悪くなる可能性があり、影響は深刻です。
蔵王に特有の要因
――考えられる対策はありますか。
昨年調査に行ったイタリア北…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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