将棋の藤井聡太七段(17)がヒューリック杯棋聖戦の決勝トーナメント1回戦で、斎藤慎太郎八段(26)に93手で勝利し、史上最年少でのタイトル挑戦にあと3つと迫った。対戦成績で2勝2敗の五分だった斎藤八段に対して、角換わり腰掛け銀の出だしから中盤以降は優勢に。終盤追い上げられるも逆転は許さず、タイトル経験もある実力者に勝利し、改めて実力を示す結果となった。
王将戦、王位戦で挑戦者決定リーグ入りするなど、目標とするタイトルに確実に近づいている藤井七段だが、棋聖戦が最短ルートになるかもしれない、そんな勝ちっぷりだった。相手は先日、順位戦A級入りを決めたばかりの斎藤八段。A級ともなれば、まさに神の領域といったトップ棋士ばかりが集まる場所だが、今年度の藤井七段は数々のA級棋士と互角に渡り合ってきた。ここ最近では、研究の成果か序盤で持ち時間を蓄えて、勝負どころでたっぷり使うペース配分も身につけ、優勢で迎えた終盤でミスをすることも減った。対局後は「中盤よくわからないまま指していました。手が広い局面が続いている気がしました」と振り返った。
藤井七段は2回戦で、行方尚史九段(46)と菅井竜也八段(27)の勝者と対戦。決勝トーナメントは16人参加で、藤井七段はあと3連勝すれば渡辺明棋聖(棋王、王将、35)への挑戦権を、史上最年少で獲得することになる。これには「次戦以降も全力を尽くして、少しでも上に行けるように頑張りたいと思います。(記録は)まだ意識する段階ではありません」と答えた。
【終了時の残り持ち時間】
斎藤慎太郎八段 0分(消費4時間) 藤井聡太七段 8分(消費3時間52分)
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース