藤井聡太竜王も学んだ「研修会」とは プロ棋士が「本気」の指導対局

【動画】猛者が集まる将棋の「東北研修会」どんなところ?=杉村和将撮影

 将棋のプロ棋士・中川大輔八段(54)が、険しい表情で駒を手にし、力強く盤に打ちつけた。ピシッ!

 昨年12月中旬の日曜日、仙台駅前のビルの一室。

 前に座っている中学生は、髪をかきむしるようなしぐさをした後、パチリと手を返した。

 プロがアマチュアと指す指導対局では、相手の力を伸ばすためにあえて緩い手を指すことも多い。この日の対局もプロ側が駒を落とすハンデ戦。だが、ピリピリとした空気が漂う。

 中川八段は明かした。

 「本気で負かしにいっています」

 ここは日本将棋連盟の東北研修会。月に2回ある例会の日で、各地から将棋の強い少年少女たちが集う。

 研修会は将棋連盟が運営し、関東、関西、東海、九州、北海道、東北と、全国に六つある。東北では中川八段ら東北出身の棋士らが運営役や指導役を担う。

 入会できるのは20歳以下のアマチュア有段者と、女流棋士をめざす25歳以下のアマチュア女性。棋力に応じて13のクラスがあり、研修生同士やプロと対局し、成績に応じて昇降級する。

 この日の例会には15人が参加していた。一見すると、街の「将棋教室」のようだが、実は違う。

 奨励会や女流棋士を志望する…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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