三浦淳
文部科学省は30日、虐待で親元から避難している大学生や専門学校生が、年間を通じて日本学生支援機構の奨学金を随時申し込めるよう、機構の制度を変更する方針を明らかにした。7月の導入をめざす。現在、奨学金を随時申し込めるのは、親が亡くなった場合などに限られている。
文科省によると、日本学生支援機構の奨学金は、住民税額などを基に支給対象や支給額などが決まるため、申請の受け付けは春(4~6月)と秋(9~11月)の年2回を原則としている。年間を通じて申請できるのは、親の死亡や事故、病気、失職、災害などによる「家計急変」があった場合に限られている。
文科省は、虐待を理由に避難している学生も年間を通じて申請できるように、機構の制度を変更する。これまでは、例えば7月に避難した場合、9月まで申請を待たざるを得ず、実際の支給にはさらに時間がかかっていたが、これを改めることで進学機会の確保につなげたいという。
虐待の避難情報などは、地方自治体の福祉部門と連携して把握する。大学や自治体にも、制度変更を周知していくという。(三浦淳)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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