行き着いた先の3畳一間、襲った炎 意識不明に陥った男性はいま思う

 背中、腕、足。赤黒く生々しい傷痕が、事のすさまじさを物語っていた。

 「あのとき助けてもらえなかったら、僕は確実に死んでいました」

 12月中旬、男性(63)はそう振り返った。

 あのとき。それは1月22日の未明にさかのぼる。

4人死亡、3人意識不明

 神戸市兵庫区の3階建て集合住宅「第2ひろみ荘」の1階付近から火の手が上がった。

 鉄筋コンクリート造りの1、2階部分の計約60平方メートルが焼け、1階に住む70~80代の男性4人が炎や煙に巻かれて死亡した。

 当初の警察発表では他に1階の住人男性4人が搬送され、うち3人が意識不明、1人が重傷を負った。

 「意識不明」のひとりがこの男性だった。

 当時は就寝中で、火事が起き…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

Japonologie:
Leave a Comment