北海道内で今月上旬、山菜採り中の遭難が2件あり、1人が死亡、1人が行方不明となった。ともに、この時期が旬の行者ニンニクが目当てだった。山菜採りでの遭難は例年4~6月に集中していて、道警が注意を呼びかけている。
地域企画課によると、泊村の山で3日、仲間と分かれて山菜を探していた70代男性が行方不明になった。道警などが3日間捜索したが、見つからなかった。7日には岩内町の山で、仲間と山菜採りをしていた60代男性が崖から約10メートル滑り落ち、頭を強く打って死亡した。いずれも同行者が警察に通報した。
道内の山菜採りでの遭難は、過去5年間で計414件発生し、4~6月が8割以上を占める。4月は行者ニンニクを採る入山者が増える。行者ニンニクは日当たりの良い崖で育つため滑落の危険性が高く、遭難者の約55%が死傷しているという。5~6月はタケノコ採りの入山者が多くなる。
道警は、命を守るための注意点として▽単独行動を避け、ホイッスルや携帯電話を持ち歩く▽急斜面での行動は無理をしない▽捜索時に見つかりやすいよう、赤や黄色など目立つ色の服を着て入山する――などを挙げている。(川村さくら)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル