街路樹伐採の反対住民と千代田区側が衝突、けが人も 区議ら書類送検

山口啓太 福冨旅史

 東京都千代田区の区道「神田警察通り」の街路樹を伐採する区の計画に一部の住民らが反対している問題で、区側と反対住民らが今年4月、現場で衝突し、双方にけが人が出ていた。区や警視庁の捜査関係者などへの取材でわかった。

 警視庁は7月3日、千代田区の女性区議(44)=当選1回=を、区側の警備員に対する暴行容疑で書類送検した。別の警備員と住民男性2人の計3人も同日、傷害容疑などで書類送検した。女性区議は朝日新聞の取材に対し、「こちらの見解については、何かしらの方法で公表いたします」とした。

 捜査関係者などによると、4月11日午前4時半ごろ、東京都千代田区神田錦町3丁目で、街路樹のイチョウの伐採を始めようとする区側と住民側がもみ合いになった。

 女性区議は、区から委託された男性警備員に接触し、転倒させるなどした暴行の疑いがある。別の40代男性警備員と千代田区に住む70代男性2人も、暴行や傷害の疑いが持たれている。

 衝突発生後、千代田区側と住民側双方が被害届を提出し、区側は「警備員の方は全治4週間から6週間のけがを負った」と主張していた。区が委託した警備員の書類送検について、区は取材に「状況を確認したばかりなので、いますぐコメントできない。担当部署に確認している」としている。

 神田警察通りの街路樹をめぐって区は、周辺の街づくりの一環として歩道を拡張するため、沿道のイチョウ32本中30本を伐採し、2本を移植する計画を進めていた。(山口啓太、福冨旅史)

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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