北海道旭川市で2021年3月、市立中学校2年の広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)が凍死体で見つかった問題で、市教育委員会の第三者委員会が15日、上級生らによる6件のいじめを認定した中間報告を公表した。公立中学校で20年間の教員歴があり、大阪府寝屋川市教育委員会で指導主事を務めた兵庫県立大学の竹内和雄准教授(57)=生徒指導論=に聞いた。
――中間報告の受け止めは
母親が学校側にいじめを訴えてから3年が過ぎ、ようやく「いじめ」が認定された。未来に向けての一歩だ。
一方で、なぜいままで「いじめ」を認定できなかったという思いは強い。「いじめ」と被害者の凍死の因果関係は、まだ明らかにされていないが、被害者が生きている間に「いじめ」と認めていれば、亡くなる前に救済できたかもしれない。また、加害者にとっても直接、被害者に謝罪をして、贖罪(しょくざい)に向き合う機会を失ってしまった。残念だという思いが強い。
――元教員として今回の「いじめ」をどう見るか
これまでの「いじめ」は、教…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル