国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」(津田大介芸術監督)の企画展「表現の不自由展・その後」が脅迫などで中止になったことを受けた抗議集会が22日、東京都内で開かれた。企画展に作品を出した美術家らが出席し、「中止を既成事実にしてはいけない。再開しなければレイシズムやテロに屈することになる」と訴えた。
集会では、出展の意図や中止までの経緯などが報告された。昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品を出品した大浦信行さんは、約20分の映像作品の一部が切り取られて議論されていると主張。「20分見れば、単なる天皇批判ではないとわかるはず。エキセントリックに伝わって、非常につらい」と語った。
元慰安婦の写真を展示した韓国人写真家の安世鴻(アンセホン)さんは出展していた作品をスクリーンに映しながら、背景を説明。2012年に、新宿のニコンサロンで元慰安婦の写真展がいったん中止されたことを挙げ、「7年前と同じか、もっと悪くなった。連帯して再開を求め、知る権利、表現の自由を守っていかなければならないと思う」と話した。(関口佳代子)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル