被告「反感が爆発」 安倍氏銃撃の容疑者に殺害予告、起訴内容認める

松浦祥子

 安倍晋三元首相が銃撃された事件で、殺人容疑で送検された山上徹也容疑者(42)について、留置されている大阪拘置所大阪市都島区)に殺害を予告する電話をかけたとして、威力業務妨害罪に問われた石川県野々市市の無職八幡竜輔被告(40)の初公判が8日、大阪地裁であり、被告は起訴内容を認めた。検察側は懲役1年6カ月を求刑し、弁護側は執行猶予付き判決を求め、即日結審した。判決は22日に言い渡される。

 起訴状などによると、八幡被告は9月18日、「そっちにいますよね。山上徹也」「安倍さん殺した山上は殺さないといけない。殺しに行くつもりです」などと電話し、大阪拘置所に巡回業務を余儀なくさせ、業務を妨害したとされる。

 この日の被告人質問で、八幡被告は「お酒を飲み過ぎて気が大きくなり、後先を考えずにうっぷんを晴らしてしまった」と述べた。インターネットなどで山上容疑者を擁護するような声を見聞きして不満に思っていた▽安倍氏の国葬に反対する人たちの中に、自身が嫌悪するフェミニズムを代表する学者がいた――などと説明し、飲酒によって「反感が爆発してしまった」と語った。

 検察側は「拘置所に与える悪影響を吟味せず犯行に及んでいて、動機に酌量の余地はない」と主張。弁護側は「(犯行の)原因に真摯(しんし)に向き合い、父親による更生の手助けも期待できる」と情状酌量を求めた。(松浦祥子)

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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