東日本大震災で飼われなくなった犬や猫の世話を続けた動物保護施設が、新潟市西蒲区にある。被災動物は一時、施設内に200匹以上に上ったという。多くは引き取られていったが、死んだものも少なくない。そして今も、約10匹が引き取り手を待っている。
住宅街から離れた角田山のふもとに、動物保護施設「あにまるガード」はある。薪ストーブの匂いが漂う平屋造り。22ある個室の中で犬や猫がくつろいでいた。
飼い主に捨てられるなどしたペットを一時保護し、引き取り手を探す施設だ。震災直後、当時の運営団体の代表が、福島県内に取り残されたり、避難先で飼えなくなったりした多くの犬や猫を引き取った。
「目の奥でおびえていた」と、震災の翌月からこの施設で働く桑原武志さん(33)は言う。震災の恐怖からか、当時は個室を嫌ったり、職員が身体を触るとかみついたりする動物が多かった。1日2回の散歩など、当時はスタッフ12人で世話を続け、だんだん落ち着きを取り戻していった。
当時の代表が引き取り現場に施設の情報を書き置きしたり、被災動物に関する情報冊子に投稿したりして飼い主を探したという。そのかいあって、震災から1、2カ月で飼い主の元に戻る動物も多くいた。施設の運営態勢は変わったが、桑原さんらスタッフは「全頭譲渡」を目標にホームページで情報発信するなどしてきた。えさは寄付などで賄った。
これまでに、元の飼い主や新た…
2種類
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment