被災ペットを救おう 長野県が支援センター設置 ケージなど貸し出し(産経新聞)

 イヌやネコだって大切な家族です-。記録的な大雨をもたらした台風19号による千曲川の氾濫で、避難した被災者が飼っているペットの一次預かりなどをしている長野県内の各保健所などに、飼い主らからの相談が相次いでいる。県災害時被災ペット相談支援センタによる16日までのまとめでは、各保健所に計約80件の問い合わせがあった。支援センターは今後、県内の11保健所と連携し、獣医師による避難所への巡回を積極化するとともに、ケージの無償貸し出しなどの対応をとる考えだ。(松本浩史)

 氾濫のため家屋が浸水した被災者の中には、イヌなどのペットとともに避難所に逃げた人も多い。だが、体育館などにはペットを入れることができず、やむを得ず車中泊をした被災者もいる。

 避難所で大勢の被災者に囲まれたとき、ストレスの生じたイヌが、いたずらにほえたり鳴いたりすると、他の被災者に迷惑となるし、そもそもイヌなどのペットが嫌いな人もいる。一方で、飼い主はペットと一緒にいた方が安心する。このため長野県は14日、支援センターを設置し、ペットのことで困っている飼い主を対象に、支援に乗り出すことにした。

 16日までに寄せられた相談内容としては、「避難所に断られて入れない」「泥だらけになったイヌを保護した」「飼えない状態なので預かってもらえないか」などがあり、中には、ケージやペットフードなどの物資をどう提供すればいいのか、支援を申し出る有志からの問い合わせも多かった。

 支援センターでは、「自らが避難する段階から、ペットに目が向きはじめてきた」とみて、今後、相談件数が増えると予測しており、避難所への巡回をはじめ、ケージなど物資の支援態勢を強化する。

 17日に開かれた県災害対策本部でも、健康福祉部の報告事項に被災ペットに関し、支援センターの対応が報告された。それによると、ペットを飼っている被災者のうち、イヌは車に泊まらせる一方、ネコは浸水を免れた2階などの自宅に置いてきたケースが多く、ここにきてストレスによる体調不良も確認されているという。

 長野市保健所ではすでに、長野運動公園の体育館や北部スポーツ・レクリエーションパークなど市内5カ所の避難所に、ケージ2~3台、ペットフード数日分などを提供した。職員が巡回した際には、「親類に預けている」「車に泊まらせている」などと訴える被災者がいたという。

 被災したペットの飼い主で対応に苦慮している人は、最寄りの保健所か県食品・生活衛生課内の支援センター(電話は026・235・7154)まで。

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Source : 国内 – Yahoo!ニュース

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