被災地派遣の高松市職員がコロナ感染 人吉で避難所運営

 熊本県は13日、豪雨災害で香川県から応援派遣されていた高松市職員の30代男性が、新型コロナウイルスに感染していたことが確認されたと発表した。職員は保健師で、8~11日、避難所の運営に従事。派遣を終え、香川に戻った後の13日にPCR検査で陽性と判明した。

 熊本県によると、職員は無症状で、香川県内の感染症指定医療機関に入院している。感染経路は不明という。8日に熊本市の県庁でオリエンテーションを受け、同日中に人吉市に移動。市内の人吉第一中学と多良木町の旧多良木高校の避難所で、避難者に対面で健康状態の聞き取りなどを行った。二つの避難所には計約300人が避難しているという。

 熊本県によると、職員はマスクを着けていたため、避難者は濃厚接触にはあたらないとみている。濃厚接触者は香川県から派遣された職員5人。職員と同じ班の職員2人はPCR検査で陰性が確認されている。

 熊本県の蒲島郁夫知事は13日夜、臨時の記者会見を開き、多くの市町村で支援の人手が不足していることに触れ、「悩ましいが、派遣職員には来ていただきたい。被災地での活動前に体調の確認をするとともに、基本的な感染防止対策を徹底してほしい」と話した。

 香川県の浜田恵造知事は13日、派遣前にPCR検査を受けていなかった点について、「健康な方であったし、出発時点で80日間、県内で(新型コロナの)患者がいなかった」と説明。「今後、(県外へ)派遣する場合には、派遣前に検査する方向で検討する」とした。(大木理恵子、大野正智)


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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