能登半島地震の発生以来、被災地では厳しい環境での生活が続く。家族の死、自宅の倒壊、長引く避難生活……。ストレスや不安から、心の不調を訴える人も増えてきた。心の傷を放置すると様々な精神疾患につながりかねず、持続可能な支援態勢が求められる。
被災者の心のケアの必要性は、1995年の阪神・淡路大震災で注目された。地震に伴う恐怖の体験や、大切な人との死別の体験は、長年にわたり被災者の心に影響を及ぼす。また、長引く避難生活によるストレスや孤独は、うつ病やアルコール依存症といった心の病気や、自死につながるリスクもある。
国は東日本大震災後の2013年、発災直後に被災地に赴いて心のケアにあたるDPATを発足させた。能登半島地震でも、道路が寸断されるなど支援が届きにくい中、16日までに計169隊が活動し、現地の医療機関の支援や被災者のケアにあたっている。
ただDPATを始めとする外部の支援も引き揚げつつある。長期にわたる心のケアを最終的に担うのは、地元の行政や医療機関、保健所などになる。一方で医療過疎地である奥能登は、精神科医療に携わる人材も限られており、厳しい状況だ。
■「コミュニティーを維持して…
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment