被爆者、沖縄「平和の詩」歌う 相良倫子さん「生きる」

【動画】長崎市の被爆者歌う会「ひまわり」が「生きる」を合唱=田中瞳子撮影

 昨年6月23日の沖縄慰霊の日、中学3年だった相良(さがら)倫子(りんこ)さん(15)が沖縄全戦没者追悼式で朗読した平和の詩「生きる」。この詩に長崎市の音楽家、寺井一通(かずみち)さん(70)が曲をつけた。寺井さんが主宰する被爆者のコーラスグループが秋にも地元で披露する予定で、練習を重ねている。

 私は、生きている。/マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、/心地よい湿気を孕(はら)んだ風を全身に受け、/草の匂いを鼻孔に感じ、/遠くから聞こえてくる潮騒に耳を傾けて。

 私は今、生きている。

 長崎駅前のビルにある一室で7月上旬、「被爆者歌う会ひまわり」の団員たちの歌声が響いた。ひまわりは長崎の被爆者からなる合唱団で、2004年に発足。10年からは、8月9日の平和祈念式典で核廃絶を訴える歌を披露している。今は73~94歳の約25人が所属し、式典の練習に励むかたわら「生きる」に取り組んでいる。

 寺井さんは昨年6月の沖縄慰霊の日にテレビで相良さんの詩を聞いた。50年間の音楽活動を通じ「平和」を訴えてきたが、50年前と比べて世の中がよい方向に向かっているとは思えない。自身の音楽生活を振り返り「何かが足りない」と感じていた。詩と出会ったのは、そんな時だった。

■「これを歌にしないでどうする…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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