被爆者と米大統領の握手に見た広島の力 歴史学者・成田龍一さん

 いま世界には約1万3千発の核弾頭が存在します。ロシアのウクライナ侵攻によって、実戦で使われる恐れまで浮上しました。そんな中、今月に被爆地・広島で開かれる主要7カ国首脳会議G7サミット)では、「核兵器のない世界」が主要なテーマの一つになります。その道筋をどう切り開くのか。G7首脳らへの注文を、さまざまな方々に語っていただきます。

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 広島で開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)について考えるため、2016年に当時のオバマ米大統領が広島を訪問した際の演説を読み返しました。

 冒頭で原爆について語った「死が空から降り、世界が変わってしまいました」というくだりは、その原爆を落としたのが米国であることには触れず、当時、議論を呼びました。

 その点は、私もあれっと思うのですが、オバマ氏は続いて「私たち」という主語を用いて「死者を悼む」と語り、さらに、「私の国のような核保有国は、核兵器なき世界を追求する勇気を持たなければなりません」と訴えます。

 語らなかったことがある一方…

Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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