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2020年8月6日、広島は原爆が投下されて75年となる「原爆の日」を迎えました。被爆者が高齢化して毎年1万人近くが亡くなる中、貴重な証言を後世に残そうと京都で活動する『被爆2世』を取材しました。
8月6日の朝、広島市の平和記念公園で営まれた平和記念式典。今年は新型コロナウイルスの感染症対策のため、式典は大幅に縮小されました。 被爆者手帳を持つ人は全国に約13万人いますが、毎年1万人近く減少していて、貴重な証言を直接聞けなくなる時代が刻一刻と迫っています。そんな中、広島から遠く離れた京都で、被爆者から体験を聞き取る活動を続ける人がいます。
京都「被爆2世・3世の会」
京都「被爆2世・3世の会」の平信行さん(69)。亡くなった両親が広島で被爆した「被爆2世」です。広島で生まれ、大学進学とともに京都に移住しました。京都にいる被爆者は約850人。8年前から自宅などに出向いて体験を聞き取っています。
「人前で話すことはそう簡単にできないとか、文章で書き残すことも難しいという方は結構多いんですよね。私はむしろそういう人の方が多いと思う。その人が亡くなっていけば、同時に消えていく埋もれていくものなので。それは非常に問題を残すなと。」(平信行さん)
父親の死後に知った『壮絶な被爆体験』
1945年8月6日、原爆は一瞬にして日常を奪いました。平さんの父親・晴雪さんは当時22歳。軍属の船員で爆心地から約5kmの船の上で被爆しました。原爆投下後の惨状については聞かされなかったという平さんは、父親の死後、壮絶な被爆体験を知ることになります。
「記録的なことがないだろうかと思って、広島県に問い合わせして、被爆者健康手帳の内容の開示の手続きをしました。『4日間、広島市内の中心部に入って行って、猛火の中で死体整理作業に従事しました』と、そのことが初めてその段階でわかったんです。あまりにも凄惨な体験なので、小さい子どもたちに話すことも憚ったのではないかなと。」(平信行さん) こうした知られざる被爆体験を後世に残そうと、平さんは聞き取りを続けています。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース