黒田壮吉 魚住あかり 小山裕一
1966年に旧清水市で一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さん(87)の再審開始決定が東京高裁で出たことを受け、支援団体や弁護団が14日、東京都千代田区の議員会館で報告集会を開いた。支援者らは検察側に特別抗告を断念するよう求めた。
100人以上が集まった。西嶋勝彦弁護団長が、東京高裁の13日の再審開始決定について「袴田さんが犯人とは言えないと言い切った画期的な判断だった」と報告。「検察側に特別抗告しないよう働きかけたい」と話した。
最大の争点は、犯行時の着衣とされる「5点の衣類」についた血痕の色だった。逮捕から1年以上あとにみそタンクから見つかり、当時の捜査資料に「濃赤色」などと記されていたが、弁護側は「1年以上みそ漬けされた血痕は黒褐色に変わり、赤みは残らない」と主張。高裁決定は弁護側の主張の合理性を認め、衣類が1年以上みそ漬けされたとする確定判決に「合理的な疑いが生じた」とした。
弁護団の間光洋弁護士は「差…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル