静岡県で1966年に一家4人が殺害された強盗殺人事件で、死刑確定後に釈放された袴田巌さん(84)の支援者らが18日、再審開始に向けた活動資金をネット上で募るクラウドファンディング(CF)を始めた。最新の科学技術を使ったDNA型鑑定などの費用に充てるという。
CFサイト「READYFOR」で「袴田さん支援クラブ」として寄付を募り、10月16日までに1千万円を目指す。募集単位は3千円から300万円で、寄付した人には活動報告をメールで送る。目標額に達しなければ全額を返す。
クラブ代表の猪野待子さんは「お金を集めるだけでなく、再審開始を願う国民の大きな声があることを裁判所に示したい」と話す。CFサイトのアドレスはhttps://readyfor.jp/projects/free-iwao。
この事件では1968年9月に静岡地裁で袴田さんに死刑判決が言い渡された。80年11月に最高裁が上告を棄却して確定。第2次再審請求審での新たなDNA型鑑定の結果などを踏まえ、静岡地裁が2014年3月に再審開始を決定。だが、東京高裁が18年に結論を覆し、弁護側が最高裁に特別抗告している。(新屋絵理)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル