千葉県八街市で昨年6月、下校途中の小学生の列に飲酒運転のトラックが突っ込み、男児2人が死亡、女児1人と男児2人が負傷した事故。昨年10月から千葉地裁で、この事故をめぐって起訴された元運転手・梅沢洋被告(61)の裁判が行われた。被害者家族が明かした、事故後に対面した子どもの姿とは。事故前から飲酒運転が疑われていた被告に対して、上司が注意をしなかった理由とは。被害者家族に向けて、被告が述べたこととは――。
「勇斗に会いたい。会いたくて、会いたくて、会いたくてたまりません」
3月2日。亡くなった谷井勇斗さん(当時8)の母親が被害者参加制度を利用して出廷し、震える声で意見陳述をした。事故の直後、母親が勇斗さんに会おうとしたが、「お母さんは見ない方がいい」と警察官に対面を止められたという。戻ってきたランドセルは、大きくかたちが崩れ、ぼろぼろになっていた。
「幸せだった日常を返して」
事故では、一緒に下校してい…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル