首都圏を直撃した台風15号の影響が残る9日午後3時。横浜市の日産自動車本社で取締役会が始まった。
社長兼CEO(最高経営責任者)の西川(さいかわ)広人の株価連動型報酬をめぐる不正などに関する社内調査結果が報告されると、社外取締役でレーサーの井原慶子が口火を切った。報酬不正の問題が発覚した西川の求心力の低下や、株主や従業員から届く不安の声などに触れ、こう言った。
「日産の信頼回復を考えると、ここはバトンタッチでもいいのでは」。西川の辞任を迫る提案だった。
日産は6月の定時株主総会の後、業務の執行と監督を明確に分ける指名委員会等設置会社に移行。監督を担う取締役会11人のうち7人を社外取締役が占める。
外国人の社外取締役は、ほぼ全員が井原の意見に賛同した。「日産への風当たりは厳しくなる一方だ」「危機的状況だ。今すぐ結論を出すべきだ」……。早期の辞任論に同調する意見が相次いだ。
ナンバー2の最高執行責任者(…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
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