西日本を中心に手足口病の感染が拡大している。大阪府では府内の全ブロックで患者が増加し、府全体の患者報告数が警報基準値を超過。12日に手足口病警報を発令した鳥取県は「今後も大きな流行が継続するおそれ」があるとし、注意を呼び掛けている。【新井哉】
3日から9日までの週の1医療機関当たりの患者報告数は、大阪府で前週比50%増の7.09人となり、警報基準値(5.0人)を超過した。ブロック別では、南河内が17.38人で最も多く、以下は泉州(10.2人)、大阪市北部(9.31人)、大阪市南部(7.06人)、堺市(7.05人)などの順だった。
大阪府と隣接する兵庫県などでも流行が本格化してきた。兵庫県の姫路市(8.85人)、あかし(7.57人)、加古川(6.44人)、豊岡(5.8人)、和歌山県の田辺(8.0人)、和歌山市(5.11人)、京都府の中丹東(5.6人)の各保健所管内で警報基準値を上回った。和歌山県は「過去5年間の同時期に比べ多い状況」と指摘。兵庫県は、直近の5週間に報告された患者について、0―4歳が全体の90%を占めたと説明している。
鳥取県では、東部地区(5.0人)で警報基準値に達したため、県内全域に手足口病警報を発令。発熱や手・足の発疹、口腔内の粘膜疹などの症状があった場合、早めに医療機関を受診するよう促している。
手足口病は、水疱性の発疹を主な症状とした急性ウイルス性感染症で、乳幼児を中心に夏季に流行することが多い。原因病原体はコクサッキーウイルスやエコーウイルス、エンテロウイルスなどで、感染から3―5日の潜伏期間後、口腔粘膜や手のひら、足の甲・裏などに2―3ミリの水疱性発疹が現れる。飛沫や接触によって感染する。
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