東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)でテロ対策の不備が相次いで発覚した問題で、原子力規制委員会は23日、核物質防護体制に大きな問題があったとして、原子炉等規制法に基づく何らかの行政処分を出すことを決めた。
規制委によると、処分には、原子炉設置許可取り消し▽1年以内の運転停止命令▽核物質防護の是正措置命令▽原発の運転ルールを定めた保安規定の変更命令▽核物質防護規定の変更命令▽核物質防護管理者の解任命令、がある。どの処分にするかは24日の定例会で決める。
柏崎刈羽では昨年3月以降、計15カ所で不正侵入を検知する装置が故障し、10カ所で30日以上検知できない状態が継続。今月、安全確保への影響が4段階で最悪の「赤」と評価された。昨年9月には社員が他人のIDカードを使って中央制御室に不正入室していた。
規制委は23日、東電に対し、第三者による検証結果を9月23日までに報告させることや、根本的な原因を調べるため延べ2千時間の追加検査に入ることも決めた。この問題をめぐって規制委は、東電が再稼働をめざす7号機に核燃料を搬入するのに必要な手続きを当分の間保留することも決めている。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル
Leave a Comment