歴史的建造物のミニチュア模型を目の不自由な人に触ってもらい、その素晴らしさを実感してもらいたい――。そんなプロジェクトを、神奈川県葉山町に住む大下利栄子さん(63)が進めている。いま制作しているのは鎌倉五山の一つ建長寺(鎌倉市)の仏殿。実物の前に設置し、最終的には視覚障害者だけでなく誰でも触って思いを分かち合えるようにしたいという。
大下さんは視覚障害者も楽しめる透明の点字シートの付いた絵本を手作りする私設図書館「ユニリーフ」(葉山町)の代表を務めている。
次女(27)が幼いころに病気で失明。一緒に旅行しても観光地では感動をその場で共有するのが難しく、一抹の寂しさを感じていたという。
きっかけは「ベレンの塔」の模型
2014年、大下さんはたま…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル