観光地が探る新たなごみの捨て方 自動圧縮のごみ箱 有料化実験も

2030 SDGsで変える

 新型コロナの感染が落ち着き、観光再開の動きが出始めるなか、ごみ対策に動く観光地が目立っています。コロナ前には多くの人が押し寄せ、ごみのポイ捨てなどで住民の生活に支障が出る「観光公害」に悩まされたためです。SDGs(持続可能な開発目標)は、ごみの削減や自然・文化遺産の保護を掲げています。箱谷真司

 約400メートルの通りに130店ほどが並び、「京の台所」と呼ばれる京都市の錦市場。コロッケなどその場で食べられる商品を出す店もある。ただ、観光客が増えたコロナ前はごみのポイ捨てが目立ち、自動販売機の空き缶回収箱の周りに散乱することもあった。感染の収束で観光客が戻ってくることが見込まれるなか、ごみ対策が差し迫った課題になっている。

 そこで京都錦市場商店街振興組合が旅行大手JTBと組んで始めたのが、観光客らがごみを捨てる際にお金をとる「ごみ捨ての有料化」の実証実験だ。

 3月10日までの1カ月間、錦市場の通りにごみ箱10個を設置し、そのそばにQRコードを記載したポスターを貼った。ごみ箱を利用する人はスマートフォンでQRコードを読み込んで、53円、100円、500円のいずれかを選んで電子マネーで支払う。

 集まったお金はごみ処理代にあてるほか、お金を取ることでごみを捨てる行為そのものを考え直すきっかけにしてもらうねらいだ。

 蔵造りのまち並みで知られる川越一番街商店街(埼玉県川越市)でも同じ期間に同様の実証実験を行った。JTBによると、実験期間中に支払われた金額は錦市場で10件(計1118円)、川越では47件(計4255円)だった。

■お金を払って捨てる新しい価…

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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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