観客9割減で休館、ミニシアターを救え 是枝監督ら支援

 新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、全国のミニシアター(小規模映画館)が窮地に立たされている。客足が遠のいていたうえに、政府による「緊急事態宣言」が出て、都市部の映画館の多くは休館を余儀なくされた。そんな危機から映画館を守ろうと、映画人らが支援に動き始めた。

 ミニシアター救済を目的として始まったプロジェクトは「#SAVE THE CINEMA ミニシアターを救え!」。インターネットの署名サイトで賛同者を募ったり、クラウドファンディングを活用した施策を断続的に行ったりするほか、ミニシアターへの支援を求める要望書と署名を内閣府や文化庁などに提出する方向だ。9日正午現在で、署名は3万3000筆を超えている。

俳優陣もズラリ

 呼びかけ人には荒井晴彦、是枝裕和、諏訪敦彦、塚本晋也、森達也ら映画監督のほか、安藤サクラ、井浦新、柄本明、渡辺真起子ら俳優も名を連ねた。緊急事態宣言の発令により「閉館せざるを得ない映画館も出てくる」と訴え、「映画館は、映画と観客を結ぶ架け橋、映画という表現の最前線。どうしても守りたい」と設立の趣旨を説明している。濱口竜介と深田晃司の両監督が発起人として準備を進める、ミニシアター支援のためのクラウドファンディング「ミニシアター・エイド基金」とも連係していくとしている。

 提出予定の要望書は「映画館や上映事業者は、自らの責任で運営や活動の休止を決断するよう迫られている」と指摘。その上で「経済的補償もない中での『休館』は、そのまま『閉館』につながってしまうことになりかねない」と訴える。

 さらに「日本の映画文化の中核…


Source : 社会 – 朝日新聞デジタル

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